人権享有主体性など

法律の対象って大抵の場合、人間です。機械ではありません。

その理由は、憲法が人間のために人間によって書かれた(作られた)ものだからです(終局的に)。

ただ、その対象は近年、法人にも拡張されているというのが、法人の人権享有主体性の話です。

簡単には、法人にも人権は認められるかという話になります。

これを認めると、紛争解決に法人の責任を認めたり、また権力による法人の排除に対抗できたりします。よって、今日では法人の人権享有主体性については、肯定的に考えられています。

ただし、人間と法人にはたくさんの違いがあり、そのため、性質上可能な限り法人にも人権を認めるという説明になります(憲法上は)。

また、法人も結局のところは人の集まりです。そして、憲法の目的は個人の尊重(13)です。よって、紛争解決(法解釈)には、人間の人権のほうが、法人の人権よりも優先される傾向にあります。

ここで、法人の人権というのは例えば多数決で決まった意思決定などに認められる場合があります。例えば、政治活動の自由(19,21)などですが、法人として、ある政党を応援すると多数決で決定されたとします。この場合、確かに、その多数決の意思決定は法人の人権として尊重されるべきものです。

ただし、それよりも個人の意思のほうが優先されるべきというのが、憲法上の価値観です(基本的には)。

ただ、このような人権と人権のぶつかり合いには、その対象の性質(法人か個人か)はもちろんのこと、人権の性質、侵害の度合い、他に取りうる手段の有無などを総合的に考慮し判断されることがあります。つまり、必ずしもその紛争解決は、法人が敗け、個人が勝つという結果になるわけではありません。

あと、人権と人権のぶつかり合いには、大抵の場合、判断基準を考え、それに当てはめて結論を導くというやり方が一般的です。ここでは、比較衡量の判断基準のようなものが一般的で、人権の性質などによって使用される判断基準は変わってきます。

以上